†Devil Kiss†
寝室を出て、ユハの部屋の前に行き、ドアに耳を近付ける。




やっぱり、こんな真夜中に入ったら、失礼よね。




結婚する前だから、本来は恥じるべきだが、さっきのユハの様子も気になる。



ローズはドアに耳を近付けた。




すると、中から苦しそうな声が聞こえてきた。




「ユハ?」



ガチャ・・・・・・・・・・・




ベッドを見ると、うずくまって苦しそうに荒い息をしているユハがいた。




ローズは駆け寄った。




「ユハ、ユハ、どうしたの?」


「う"・・・・・ロー・・・ズ」


「苦しいの?どこが?」




そう言うと、ユハはローズを突き飛ばした。



「キャッ!!」



悲しい目で見ると、ユハは



「逃げろ・・・・早く・・・」




そう言った。



ローズはどうしていいかわからなかったが・・・




「こんな辛そうなあなたを放っておける訳ないじゃない!」



そう言って、再びベッドに近づく





「あ"・・・・はぁ・・・ローズ・・・早く・・・」




だが、次の瞬間ユハの瞳が変わった。



真赤に染まったのだ。




え?




驚いたのもつかの間。




荒い息も無くなり、ユハはローズの腕を掴むと、ドアを開け、家の外へ飛び出した。




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