†Devil Kiss†
Human world〜6th

真実

*    *    *



城の上空では、セドリックがローズとユハの様子を不適な笑みをこぼしながら見つめていた。




「フッ・・・いい眺めだ。」



だが、何か気配を感じ、すぐに姿を消した。






*    *    *




その頃、ユハとローズは大変な状況になっていた。



全く理性を失ったユハは、ローズに襲いかかろうとしていたのだ。



自分の意識もなく、本能のままに、ローズを求めてやまないユハ・・・



そんなユハにローズは懇願する。




壁に追い込まれたローズ。




「ユハ、お願い!もう止めて。昨日のあなたに戻って!」


「ローズ・・・早く俺のものになるんだ。愛してるんだ」


「こんなの愛じゃないわ!」


「ローズ、ローズ・・・・」



気が狂ったように、必死に、ローズを追いつめるユハは、目が真っ赤でただのケダモノにしか見えなかった。



「嫌よ。こんな愛し方間違ってる。」



もうその言葉も、ユハには届いていなかった。




次の瞬間、ユハに抱きつかれると思った時には、ローズは空中に浮いていた。



後ろではユハの声がこだましている。






「ローズ!ローズ・・・・」




ローズはそのまま気を失ってしまった。



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