†Devil Kiss†
これは現実なの?
悪魔なんて、おとぎ話の登場人物でしか見たことない。
ううん。きっと、誰も見たことなんてない。
「ローズ?大丈夫?」
アリスが首を傾げる。
アリスの声で我に返り、これが現実なのだと、自覚する。
「ごめんなさい。これが現実なのか、わからなくて。」
「無理ないよ。悪魔なんて、人間は神話やおとぎ話でしか聞かないっていうもんね」
ローズは頷く。
「でもね、これは現実なの。それから、頭を整理する暇もないほど、今は深刻な状況よ」
アリスの可愛いしゃべり方が真剣な口調へと変化した。
「ユハのことだけど・・・これはローズにとって酷かもしれない話し。でも、信じて彼があなたを心底愛していたことに変わりはないから」
「ユハ・・・・」
ローズはゆっくり顔を上げた。
それからアリスは、今までのことをローズに話した。
「あたし達の世界からは、人間界をMoonlakeという湖から見ることが出来るの──────
ユハは毎日、そこからあなたのこと見てたの。
そしてユハは、自分でも気付かないうちに、あなたに恋をしていった。
心を持たない悪魔が、誰かに愛情を感じるなんて、魔術のように不思議で不可解なことなんだよ。
でも、その想いを止めることが出来ず、ユハは薬を飲んで、あなたのもとに魔界を出た。
悪魔なんて、おとぎ話の登場人物でしか見たことない。
ううん。きっと、誰も見たことなんてない。
「ローズ?大丈夫?」
アリスが首を傾げる。
アリスの声で我に返り、これが現実なのだと、自覚する。
「ごめんなさい。これが現実なのか、わからなくて。」
「無理ないよ。悪魔なんて、人間は神話やおとぎ話でしか聞かないっていうもんね」
ローズは頷く。
「でもね、これは現実なの。それから、頭を整理する暇もないほど、今は深刻な状況よ」
アリスの可愛いしゃべり方が真剣な口調へと変化した。
「ユハのことだけど・・・これはローズにとって酷かもしれない話し。でも、信じて彼があなたを心底愛していたことに変わりはないから」
「ユハ・・・・」
ローズはゆっくり顔を上げた。
それからアリスは、今までのことをローズに話した。
「あたし達の世界からは、人間界をMoonlakeという湖から見ることが出来るの──────
ユハは毎日、そこからあなたのこと見てたの。
そしてユハは、自分でも気付かないうちに、あなたに恋をしていった。
心を持たない悪魔が、誰かに愛情を感じるなんて、魔術のように不思議で不可解なことなんだよ。
でも、その想いを止めることが出来ず、ユハは薬を飲んで、あなたのもとに魔界を出た。