†Devil Kiss†
やめてくれ!


ローズだけは・・・・・


あの笑顔を


あの笑い声を


失いたくない!!



ローズは


俺の希望だ


暗い闇の中で見つけた


たった一つの光・・・


俺の救いだ


それを失ったら


俺はこの先何を頼りに


歩けばいい?



絶対に


死なせない!


セドリックなんかに


殺させない


俺が守る!!





「ローズ!!!!」























「・・・・・・・・・ユハ?」




ベッドから起き上がり、ローズは窓を向いた。



黒い小さなものが2つ見える。




あれは?




目を細め、よく見てみる。




「セドリックとユハ?」



ローズはハッとして、窓から離れ、扉の方へ走った。





ダンッ




振り向くと、バルコニーに、セドリックが立っていた。




「さぁ、行くよ。お父さんに会わせてあげる」



セドリックは不気味な笑みを浮かべ、ゆっくりローズに近づいていく。





ローズは恐怖で、体が動かなくなってしまった。



「いや・・・・・ユ、ユハ・・・」



弱々しく、涙を流しながら、ユハを呼ぶローズ。




あぁ、そういえば


ローランも最後は、「マリー・・・」と何度も呟きながら死んでいった。




セドリックはふと思い出した。



< 133 / 149 >

この作品をシェア

pagetop