†Devil Kiss†
迷っているユハを見て、アリスはチラッとMoonlakeを見ると



「ユハ、迷ってるとこ悪いけど、早くしないと彼女奪われるよ」



いつになく真剣な口調で言うので、ユハも急いでMoonlakeを覗き込んだ。




「ローズ!!!」




ローズは暗い夜道を、若い男に追い掛けられていた。




「迷ってる暇なんて──」



アリスが忠告しようと思った矢先、薬はもうユハの手の中にあった。



「取引に応じる」




そう言うと一気に薬を飲み干した。




するとユハは白い光に包まれ始めた。



それに驚いて、アリスは話の続きを急いで喋った。




「その薬の有効期限は一週間!それまでに、愛し愛されないと───・・・」



声はそこで途切れ





ユハも真っ白な世界に包まれ目を伏せた。




< 15 / 149 >

この作品をシェア

pagetop