†Devil Kiss†

心配

*    *    *


ユハが人間界へ行き、半日が過ぎようとしていた頃



Satan's worldではクロードとアリスがソワソワしながらMoonlakeを覗いていた。



「んも〜・・・どうしよう。ユハったらあっという間に薬を飲んじゃうから全部説明できなかったよ〜!!」


「せ、説明・・・って、何かそんなに難しいのか?」


「難しくはないけど、ちゃんと知っててもらわないといけないことなの〜〜〜!!」



アリスはウロウロワタワタして何かを考えているようだ。



クロードはクロードでユハの心配をしていた。



幼い頃からよく遊んでいたこの3人は悪魔の中でも少々変り者だ。



悪魔は普通単独行動なのだが、この3人はある程度大人になるまでは一緒に過ごしていたのだ。



いつもそうだった。ユハは特に無茶をするタイプなため、2人はいつもハラハラしながら見ていた。





でも今度は違う。いくら下等動物の世界といえ、異世界には変わりない。



その上、魔術も使えないんじゃどうしようもない。



傍で見守ることも出来ず、ただここから眺めるだけ。



ところが今日は向こうの天気が悪いらしく、月が雲に隠れているのだ。



これじゃぁ様子も見れない。ユハ・・・お前、大丈夫なのか?



クロードは雲のせいで濁った色に変わってしまったMoonlakeを心配そうな表情で見つめている。



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