†Devil Kiss†
「は?何言ってるんだよ。悪魔なんて・・・」


「本当だよ。俺は悪魔」




・・・・・・・・・・・ん?




今、おかしくなかったか?



「今、俺って言わなかったか?」


「へっ?言ってない言ってない!」



エリックは小さな手で口を押さえた。



「お前、エリックじゃないな?」


「え〜・・・えっと」



目をキョロキョロしだすエリック。



ユハがそんなエリックを睨んでいると



「もう、その辺にしたら?クロード」



どこからか声が聞こえたと思ったら、アリスが天井から降りてきた。




「あ〜ぁ、バレちゃしょうがねぇや」



エリックが残念そうにうなだれると同時に、中からクロードが現れた。



ドサッ!



「エリック!」



ユハはとっさにベッドから降り、倒れたエリックを抱き上げた。




そんな姿を見たクロードはヒューと口を鳴らした。



「ユハが人を抱き起こすなんて初めて見たなぁ。」



アリスも驚いた。



「今まで、倒れた奴の頭を踏み付けてた奴がねぇ・・・人間てやつは、どうにも理解しがたい。でも俺も、そのガキがユハやアリスだったら抱き起こすかもな。」



とクロードは言った。



「で、お前らは何しに来たんだ?」



どうやら、もう体も馴染んできたようで、立って歩いても平気なようだ。



そして、エリックを自分が寝ていたベッドに横たえると、二人に振り返った。



「説明、しに来たの。さっきは時間が無くて全部話せなかったから」



説明?


アリスが真剣な顔で話し始めた。



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