†Devil Kiss†
「次、敬語使ったら俺の願い一つ聞けよな」


「え?ユハさん、お願いごとあるんですか?」




願い事・・・・・・



何か、その場の勢いで言っちゃったけど



俺の願い・・・



俺を愛してくれ



なんて言えるわけねぇ。



言って、愛されても別に嬉しくない。



それに、ローズが自分で気付いて自分から言ってくれなきゃ、意味がないんだ・・・




「・・・絶対教えねぇよ」


「へ〜・・・どんなことだろう?」



天井を見ながら考えているローズ。




一週間以内・・・・・・



正直、何の計画もない。



恋の仕方だって全く知らない。



ただ、ローズを愛してはいる。



でも愛されるにはどうすればいいんだ?



何をすれば良いんだ?



分からない・・・・・・





特別なことなんてしなくていい



傍にいて彼女が笑っていられるような話をすればいい



彼女が悲しい時や寂しい時は、傍にいて抱き締めてあげればいい。



そんな小さな事、思いやりから愛は生まれる。




それが分かるまでにはまだ時間がかかりそうなユハだった。



< 49 / 149 >

この作品をシェア

pagetop