†Devil Kiss†
「ユハ?どうしたの?」



広場の噴水のふちに座った二人。



服屋でのユハの態度を不思議に思い、ローズは聞いた。



「いや、何でもない。悪いな」



だが、そう言うユハはいつもの優しい表情に戻っていた。





はぁ・・・穏やかなこの時間がずっと続けばいいのに。



安心したローズは、青空を仰ぎながら風を感じ、そう思った。



そんなローズを見て、ユハは突然質問した。




「なぁ、ローズ・・・・君は悪魔が本当にいると思うか?」


「えっ?」


「いると思うか?・・・悪魔」



ユハは俯いていたので、髪で顔が見えなくなり、ローズはユハの表情は見えなかった。



少し考えてから、こう言った。



「いるんじゃないかな?」



ローズは足元を見ながらそう答えた。



「どうして?」


「何となくよ。何となくそう思っただけ・・・・」


「そうか・・・・」



それからまたユハは黙ったが、今度は小さく、聞いて来た。














「愛した奴が、悪魔だったら?」




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