逆ハーレム☆意地悪王子と訳あり姫
「悪い悪い(笑)
早く行こうぜっ!俺早く食いてぇよ!」
何アイスにするかな~♪
俺はそんなことを考えながら我先にと「あそこまで競争な!」と走った。
青樹クンは「あっ!ずりぃーぞ!」と言って少し遅れて走ってきた。
たった100mだったけど接戦だった。
「お前俺のが2秒くらい出遅れたのに接戦って…。
遅せぇな(笑)」
なんだと!?これでも俺は中学時代毎回リレーの代表選手の一人だったんだぞっ!
まぁ…一番早い訳じゃないけど。
「んだと!?青樹クンは50m何秒なんだよ!」
「俺は6.8秒だったな。一番最近の記録は。」
…………そうだよな。
男と比べる俺がバカだったんだ。
“これでも”俺は女だから。
「お前は??」
逆に青樹クンが聞き返してきた。
言えるタイムなら先にいってるんですけど。
「…………7.9秒くらい…」
「俺と一秒くらいあんじゃん!
男のくせに遅い。
女なら速いかもな(笑)」
ムカつく~!!!!
あっ、でも…“女なら速いかもな”っていったから俺は速いってことで…!!!
「悪かったな!
…………それよりアイス!」
「あっ!ヤッベ!」
俺たちは慌てて並んだ。
店員「いらっしゃいませ。どれになさいますか??」