逆ハーレム☆意地悪王子と訳あり姫
「お前さ、ただでさえ顔が女顔なのにさ……
その……中身も女みたいだから、ちょっと変装してんじゃねぇか、とか思ったりしちゃったわけ。」
…………マヂかよ!
何!?俺無意識に女だしてたわけ!?
ヤバい!バレたら退学??
「な、なわけないだろっ!
失礼なやつだな!
人が気にしてるのに。」
とりあえずごまかしてみた。
すると、青樹クンの顔はすぐに緩み、「当たり前だよなっ。悪りぃ(笑)」ってまた笑いだした。
「あっ、もうこんな時間じゃん。
今日は付き合ってくれてありがとな!………季智。」
季智…か。青樹クンにそう呼ばれたのは初めてかも。
青樹クンは「お前」か「葉月季智」ってフルネームだったし。
「あ、うん。またな。」
俺たちはあっさりと別れて各自家に帰った。
帰り道、青樹クンのことを考えた。
やっぱり、そのうちバレる気がする。
声だって、女にしては低いほうだけど、男に比べたらかなり高い。
性格だって言葉遣いだって、やっぱり自然と女がでる。
「いつまでもつのやら。」
ま、バレたらバレたでちょっと遠い高校行けばいっか。
俺はそんな簡単に纏めてしまった。