逆ハーレム☆意地悪王子と訳あり姫
グイッと私の腕を後ろに引いて、狭哉がおばさんに極上のスマイルを向けた。
おばさんは「じゃあまたね」と去っていった。
そして、柊兄弟が私を囲んだ。
それはもう、品定めをするように。
最初に口を開いたのは、倖哉だった。
倖「なぁ希沙、もう少しまともな服は無かったのか??」
言い返せないのが悔しいけど、もっと言い方があるんじゃないの??
私だってあるならこんなダサい服を好き好んで着ない。
「なかったんだから、しょうがないじゃん!
元々、女の私が男物を持ってることがあり得ないんだよ!」
怒る私を見て、透センパイが入ってきた。
透「まぁ落ち着け。
希沙の言い分は最もだ。」
透センパイは確かに性格は悪いけど、常識があると言うか…
狭哉たちと違って物事を冷静に考えることのできる“大人”見たいに感じる。
ま、あんな性悪が大人ってのも少しおかしい話だけどね。
透「だから、俺たちで用意してやるよ。」
……………は??