逆ハーレム☆意地悪王子と訳あり姫



発進してすぐ、当たり前だけど上へ上へと進む。
高所恐怖症の私は、下を見ると、怖くて怖くて堪らなかった。

頂上まで登ったのか、体の重心が前へと倒れ始める。


『キャァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!』


楽しいのか、可愛い叫び声を上げる女の子たち。
しかし、そんな中…私はと言うと…


「…………………………」


あまりの怖さに、言葉も出ず自分の足元を見ていた。

明日香たち3人も女の子らしい声を上げていた。

ジェットコースターが止まり、私は降りようとしたんだけど…

いや、降りたんだよ??
降りたんだけど…


透「希沙、まっすぐ歩いてくれないか…。」


「…………………」


はい。うまく歩けないんです。


「希沙、大丈夫…??」


「………全然…。」(大丈夫じゃない)


やっぱり…無理!
ジェットコースターは好きになれない…。



< 98 / 188 >

この作品をシェア

pagetop