言えない気持ち
「誘ってさ大人数で遊ばない?」
「え……」
あまりに突然な話。
千穂が面食いだとは分かってたけど……
「遠慮しとくよ」
「美優がいなきゃ智希くん来ないじゃん!」
「来ると思うけど……」
ノリ良さそうだし女の子に誘われたら合コン紛いの遊びに行きそう。
「誘えないじゃん、智希くん」
「家に行ったらいいよ」
「メアド知らないの?」
千穂が目を輝かせてこっちをみる。
期待されても……
「知らないんだよね…」
「えぇ嘘!」
男の子のメアドをちょっとしか知らないあたしが幼なじみでしかも人気者の智希のメアドを知ってるはずがない。
「中学の時、そんなに仲良くなかったもん」
「一緒に登下校とかいかにも幼なじみ的な展開ないの?!」
「漫画だけじゃないかな…」