コロコロ心と歩いてく
コンコン、とドアをノックする音がして、振り向くと翔ちゃんの笑顔。

「あ、来た!毎日ありがとうね。」と先生。

とても幸せな瞬間でした。

翔ちゃんは毎日回り道をして私を家まで送り届けてくれていました。

今思えば、寒い中大変だったと思います。

私達は寄り道をしたり立ち話をしたり、いろんな場所を見て歩いて2人の時間を楽しみました。

付き合いはじめて3年目の15才。このとき私ははじめて好きな人と手を繋ぎました。

翔ちゃんとの下校時間があったから、私は制服に袖を通すことができました。

ありがとう。
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