危険なホスト様に恋して
「あたしも返さないといけない物あるし…」
昨日、秀幸に借りた黒のスーツを返さなくちゃいけない。
スーツだし、仕事で絶対使うはず。
早めに返さなきゃ困るだろうしてね。
「だから!今日だけ着いて行ってあげる!」
「本当に?でも何返すの?」
「スーツ」
「ふ〜ん…。」
キーンコーンカーンコーン…
朝のHRの予鈴が鳴った。
「じゃあ、夕方また連絡する」
「え?鈴音どこ行くの?」
「ちょっと頭痛いから今日は帰る。先生にはうまい事言ってて」
そう言ってあたしは教室を後にした。
帰る途中ですごく寒くなってきて、フラフラ状態だったけど何とか家に着いた。
きっと寝てないからだ。
寝れば治る。
そう思いあたしはすぐに眠りについた。