忘れない日々
かばんに入ってるのは煙草と財布、あと、携帯。

後は、家にある。

たった一人の母親は娘の非行を嘆いてるけど、知ったこっちゃない。

あたしは自分の好きなように生きて行きたい。

うちは片親になったばかりで、お父さんは毎週会いに来てくれるけど、あたしが居なくて当たり前になってる。

弟がいれば、お父さんもお母さんも満足してて。

やれ喧嘩だ、やれ単車だ、そんな事ばかり言って走り回ってる娘の事については、学校以外の事で興味を示さない。

完全なる孤立状態の中で、あたしの生き甲斐は一つだけ。

勇樹と過ごす時間。

大切な大切な彼氏。

勇樹と常に一緒だって、それを感じたくて携帯は離せない。

そんな感じで、あたしは横道に逸れてる。

お父さんもお母さんも嫌い。

弟も嫌い。
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