忘れない日々
「おいコラ!!伊織-!!」


聞きなれた声と聞いた事のある単車のエンジン音が背後から近づいてきた。


「絶対優斗だって自信あったからね、あたし。」


今日初めて笑った。


相手は最近毎日つるんでる男友達の優斗。


隣の工業高校に通う同級生で、優斗もあたしと同じように少しおかしな方向に進んでる奴だ。


「学校行くのに単車はおかしくね??」

「うっせ。いいんだよ。お前こそそんな格好で登校したら、殺されっぞ。てかまず駅前で煙草吸ってんのがばれた時点で謹慎…むしろ退学的な。」


いつものようにおどけながら単車のエンジンを止めて、あたしの横に並んできた。
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