きっと ずっと もっと。
「……ママ。あたしの箪笥、溢れてるんだけど」

あたしがはしゃぐ母に冷たい視線を向ければ、

「あら。まだ捨ててなかったの? 使い古しの下着なんて女として失格」

母は明らかに、母のではないショーツとブラのセットを手に取って、あたし以上に冷たく言い切る。


それは普段の母からは想像出来ないくらいに冷たい物言いで、あたしは正直ちょっと驚いた。


言葉を失ったあたしに、あのね、前置きされ更に続く母の台詞。




「女はね、何時(いつ)だって見せられる姿じゃなきゃ駄目よ」




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