きっと ずっと もっと。
セクハラ紛いの質問は、クラスの男子が一巡するまで続いた。


そしてその質問全てがNOだったあたしに、得意気に笑う。


「つまりは“そう言う事”だろ」

「そう言う事……?」


“それ”が何を指すのかいまいち理解できないあたしに、担任は教師らしく、あたしを取り巻く方程式を一つ一つ説明していく。

「彼氏でもねぇ奴のセックスを受け入れられるのも、それが気持ちいいと感じるのも、其奴が好きだからだろう?」

「……え?」

「その関係を辞めてぇと思ったのも、虚しいと思ったのも、お前が其奴を好きな証拠じゃねぇか。一方的な想いが物足りねぇんだろ」

「…………」

「就活の事。憐れまれたくねぇのも、同情されたくねぇのも、其奴と同等で居てぇからだろ?」

「っ、」

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