きっと ずっと もっと。
「やっと揃った……」

呟かれた声は、微かに震えていた。

驚嘆して声の出せないあたしを、更にぎゅっと抱き締めたコーちゃんは、

「俺の方がもっと愛している。……深く」

予想だにしなかった言葉を、あたしにくれた。


「ずっと友里を、友里だけを見ていた。……から、気付いてたんだ。俺らの関係に“終わり”があるとしたら、それを言うのは友里だって事」

今初めて語られる、コーちゃんの――“幸大”の本音。

それが嘘偽りない言葉だって、あたしには判った。


「子供だと……妹だと思い込もうとした事もある。けど、友里を初めて抱いたあの日、友里への気持ちを確信したよ。……チャンスだって思った。」

「チャンス?」

「あぁ。だから友里が何も判らないのを良い事に、そのままの関係を続けた。――時間が欲しかった」

「……時間?」
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