きっと ずっと もっと。
家に着くまでの短い時間。

あたしの歩調に合わせて隣を歩くコーちゃんと、あたし達のこれからを話した。


「挨拶に行かなきゃな。娘さんを下さい、って」

「……いつ?」

「今日。早いに越した事ないし。小母さんは居るだろうし、もうこの時間なら小父さんも帰ってる頃だろ」


達也が義兄になるのが釈然としないけど、んて顔をしかめるコーちゃんに、あたしはただただ驚いて。

「……ママ達、何て言うかな……?」

反対されるかな?
驚かれるかな?

不安は隠せない。


「あぁ、小母さん知ってるし。俺達の事」

あたしの不安を取り除く様にさらりと。
いや、余計に不安を煽ったコーちゃんは、あたしの知らない話を聞かせてくれた。


「っ……えぇ!?」

「小母さんは知ってる。俺達が関係を持ってた事」

「何で!?」

「何で、って俺が言ったんだよ。初めて友里を抱いた後。今後もし、何かあっても必ず責任は取るからって」
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