きっと ずっと もっと。
母が買ってくれる衣類が急激に増えたのは、確か三年前。

全てが繋がった気がした。


思い返せば母の選ぶ服や下着は、あたしには背伸びした大人っぽい物ばかり。

――例えばコーちゃんと並んでも、違和感がない様な。


母はコーちゃんの気持ちを知っていて、あたしに飽きる事がない様に繋ぎ止めようとしてくれていた。

母もまた、あたしを“女”として見てくれていたんだ。


だけど。

「……パパは知らないんでしょう?」

「小母さんにも口止めされてたし、男親だし流石にな。……でも、」

「でも?」

「俺の気持ちは伝えてある。だから条件を出された」

「…………?」

「俺が一人前になって、友里が俺を選ぶなら……そしたら認める、って」
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