悪魔と少女とkissマーク




あ、ああ、あの仙人みたいなの
刹那のおじいさんなの!?


てか、契約って
私としているコレのことだよね…?



思わず首筋に手が伸びる

それは紅く滲む小さな証…


洋服ごと上からぎゅっと握る




『お前が1つの契約にこんなに時間をかけるのなんて初めてじゃのう』

ほっほっほと声を上げながら高らかに笑うおじいさん



『はい、分かっています
もう少し待っていただければ帰れますので』





…帰る


その言葉に
ズキッと胸が痛んだ




そうか

刹那は私との契約を済ませたら

帰らなくちゃいけないんだ…





改めて突きつけられた現実に

私は動くことが出来ず
ばれたら言い逃れが出来ないのにも関わらず
ただただその場に立ち尽くしていた





< 168 / 317 >

この作品をシェア

pagetop