悪魔と少女とkissマーク
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三日月が綺麗な夜
それは実行された
空中に青白く魔方陣が浮かび上がり
その中心に悪魔が羽を広げて立つ
『契約者桐生穂波
汝の願いを答え』
その姿はどこまでも幻想的で美しく
暗い室内でとても艶やかに見える
ベッドの端に座る私は
ギュッと胸元を握り締めながら悪魔をじっと見つめて
乾いた唇からスゥと息を吸い込んで言葉を紡ぐ
「私の中から、刹那の記憶を消して」
『…は?』
さすがにその願いに驚いたのか
悪魔は目を見開き、しゃがみこんで私に目線を合わせた
魔方陣の輝かしいばかりの光が弱まり
ほのかな明るさが私と悪魔を照らしていた