悪魔と少女とkissマーク



…違う
記憶になることさえも拒まれたんだ





俺は放心状態のまま魔界に帰っていった



魔界ではジジィに勝手に契約結んだことがバレて何時間単位で説教された



その説教も
耳から入っては頭の中で消えていって
結局、あれだけの時間だったのに何も残らなかった




…俺への処罰は後々検討されるらしい





一番印象に強く残っているのは


俺が光に包まれたとき

穂波が俺に向かって言った小さすぎて聞き取れなかった『何か』


何を言ったか聞こえなかったんだから
俺にとって良い言葉だったのか悪い言葉だったのかさえ分からない



まあ、もうすべてどうでもいい



穂波の記憶は無くなったのだから




俺が、自分で消したんだから
もう戻らない…




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