悪魔と少女とkissマーク
だって…
私が想っている人は
今日、本当に来てくれるのかは分からない
一日待って
夕焼けを見て諦めるのかもしれない
通り過ぎるカップルに後ろ指を指されながら
恥ずかしい思いをしなければならないのかもしれない
空は快晴
気分は曇り空
張り切って15分前に来てしまった自分が馬鹿みたいに思えてきた
俯いて
春めかしい茶色のブーツの先っぽをこすり合わせるようにしながら遊んでいた
『ごめん!待たせた』
聞き覚えのある声にはっと顔を上げると
予想通りの人物がそこにはいた