悪魔と少女とkissマーク
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「あそこで女の武器出すのは反則ですよねー!」
『だけど結構騙されちゃうよ、あれは』
その日見た映画は
内気な女の子が告白されて
だんだんと恋を知っていくという物語だった
私は話に熱が入ってきた
「あの出会いはちょっとありえない感じがしませんでした?」
『うーん…だけど
僕と穂波ちゃんの出会いも十分ありえない経験だったしね』
そこまで言うと日下部さんは何を思い出したのか
ぶぶっと口元を抑えて噴出すのをこらえていた
そのときのことを思い出して
カァァっと顔から湯気が出そうなほど赤くなった私
<さかのぼること2ヶ月前>
私は志乃ちゃんと学校が終わった後寄り道して遊んでいた
『次どこ行く?』
「えーっとねぇ…」
ドンッ
前を見ていなかったせいで人にぶつかってしまった
イタタ…
「『すいま…』」
すいませんと言いかけた言葉は途中で止まった