悪魔と少女とkissマーク





『穂波~!明日みんなで遊ばない?
たぶん最後になっちゃうだろうしさ~!』



「ごめん!用事があるんだ
私抜きで行っていいよ~!」



私はまだ文句を言っている友人たちを置いて
先に教室を飛び出した




『穂波って絶対週末は付き合い悪いよねー』

『ほら、あるじゃん『穂波のカレシ説』
本人言いたくなさそうだけど…
実際告られてんのに断ってばっかりだもんね』

『だけど私等全然見たことも聞いたこともないよね…』



穂波がいなくなった教室で
そんな話がされていた…





『桐生~なんか担任が用事あるっぽかったー!』

「帰ったって言っといてー
どうせ雑用だろうから」


そんな会話を下駄箱でしながらローファーを履く


歩きながら鞄の中から自転車の鍵を取り出して
そのまま鞄は前のかごに入れて
愛用の水色の自転車の鍵を外す



乗り込んだら
最大になっていたギアを普通に戻してペダルに足をかける



フンフンと鼻歌を歌いながら日が長くなりつつある道を帰る





< 291 / 317 >

この作品をシェア

pagetop