悪魔と少女とkissマーク
『穂波~!明日みんなで遊ばない?
たぶん最後になっちゃうだろうしさ~!』
「ごめん!用事があるんだ
私抜きで行っていいよ~!」
私はまだ文句を言っている友人たちを置いて
先に教室を飛び出した
『穂波って絶対週末は付き合い悪いよねー』
『ほら、あるじゃん『穂波のカレシ説』
本人言いたくなさそうだけど…
実際告られてんのに断ってばっかりだもんね』
『だけど私等全然見たことも聞いたこともないよね…』
穂波がいなくなった教室で
そんな話がされていた…
『桐生~なんか担任が用事あるっぽかったー!』
「帰ったって言っといてー
どうせ雑用だろうから」
そんな会話を下駄箱でしながらローファーを履く
歩きながら鞄の中から自転車の鍵を取り出して
そのまま鞄は前のかごに入れて
愛用の水色の自転車の鍵を外す
乗り込んだら
最大になっていたギアを普通に戻してペダルに足をかける
フンフンと鼻歌を歌いながら日が長くなりつつある道を帰る