悪魔と少女とkissマーク




キキッ



家の前に自転車を止めると荷物はそのままにして鍵ほどしたら
何も持たずに神社へ続く階段をタッタと駆け上がる



別に焦ってはいない

…たぶん、いつもと同じ光景しか広がらないだろうから





境内から見下ろすと
このちっちゃな神社にも春の気配が漂ってきている気がした


私は近くの石段に腰掛けると
ボーっと空を見上げた




…この場所には
時間があればいつも来ていた

今日みたいに週末友達に誘われても
こっちの方を優先した



変わるものがいくらあっても

私はずっとここで待っている…





ただ一人の人を

相変わらず想い続けてる




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