悪魔と少女とkissマーク



『お前は昔っからちょっと目を離すと悪戯ばっかりして
もういい加減仕事をする年になったのでしっかりしなさい!』



「…あー、ったく…もう説教は聞き飽きたんだけど」


『何か言いましたか?』


「いえ、何も!」



…俺は今
この世で最も恐ろしい存在


つまりは母親に
こっぴどく説教されていた




くそー
これならジジィの方がましだっつーの



『よりにもよって人間界の純粋そうな女の子をたぶらかすなんて…
嗚呼…あの子がかわいそう』


「…ちょっとズレてねぇか?」


これって
俺の処罰の話じゃないっけ




コンコン


『刹那様、直ちに広間へと移動してください』



俺が呼ばれると
ようやく母さんは口をつぐんだ



俺は呼びに来た騎士に連れられて広間まで足を運んだ





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