お嬢様は元ヤンキー!?

直ぐに取られてしまった。

「あははっ!!
冗談だよ!!どれだけお父さん恐いんだよっ!!!」

「……てめぇ」

「隆之おもしろっ!!!」

「――…ったく。

で？何で泣いてたわけ？」

「あ。やっぱり泣いてたの私なの？」

「お前以外誰がいる。

で？何で？」

「………｡

…わかんないの。」

「はぁ…？」

「私ね…

わからないんだ。自分が大切なのか。友達が大切なのか。」


真綾が大切なのか…

それとも…

自分が大切なのか――…


「もう分かんない。
苦しいの―――…」

「―――……はぁ｡

――…アホらし。」

「なっ――…!!!!」

「だってバカみたいじゃん。

それって、友達の事を大切にしたくて自分を犠牲にしてるだけじゃん。

でも、それがだんだん嫌になってきた…

――…ちがう？」

「そんな言い方っ…」

「お前さぁ。

もうちょっと自己チューなってもいいんじゃない？」

「えっ…？」

「人に優しすぎ。
たまには誰かに頼ったら？

お前の友達は、そんなに頼りない奴しかいないの？」