お嬢様は元ヤンキー!?
「親父も年だったからな。
それに、買収されたんじゃなくて、売却したんだ。会社を、緒方財閥に。」
「なんで…?」
「きっと、自分が死ぬと分かっていて会社を売ったんだろ。
たぶん会社を閉めた方が俺達は幸せに暮らせると思ったんじゃないかな。」
「じゃあ…
今の会社は…?」
「あれは母さんの家系の会社。たまたま合併の話があったからそれに乗っただけ。」
「つまり…
全部私の勘違いだったって事…?
会社の事も…
お父さんの事も…?」
「―――…あぁ…」
「―――…っ!!!
…そんなっ――…」
「ねぇ…」
「――…っ
…渚―――…」
「なんで…
奏斗の事好きだ…なんて嘘ついたの?」
は?
あれ、嘘だったわけ?
気にもしてなかったけど…
「真綾…ι
お前藤原にまでなんかしたのかよ…ι
ごめんな、藤原。」
「あ、いや…」
「なんで幾夜が謝るのよ!!!
私は幾夜の為に――…!」
「は?
俺の為?」
「だっ…だって!!!!
幾夜、中学の時、『彼女と別れたのは藤原のせいだっ』ていつも言ってたじゃない!!!!!」
「「「………。」」」
「だから…
だから私――…」
「真綾…ι
気持ちは嬉しいんだけど…ι」
「?」
「はっきり言って、お節介…ι」