お嬢様は元ヤンキー!?
「奏斗…」
目の前には愛しい姿。
…やっぱり奏斗の方がカッコいいよ♪
「……顔ニヤけてる。」
「えっι///!!!!」
「で、何してんの?」
「え?
鍵掛かってて扉が開かなくて…」
もう一度押してみるけどびくともしない。
「は?当たり前じゃん。
鍵掛かってるんだったら開かないし。
何考えてんの。」
――――――ムカッ
「そんな言い方しなくてもいいじゃないっ!!!」
「開かない時点で職員室に鍵取りに行けよ。」
「私、今来たのっ!!!」
「じゃあ、早く取りに行けば?」
「―――…っ!!
わ…分かったわよ…」
もー…やだ…何か泣きそう…
何で奏斗と話したらこんなに喧嘩腰になるんだろう…
…職員室行こ…
「渚。」
奏斗に名前を呼ばれて職員室に向かっていた足を止めた。
振り向きはしなかったけど…
たぶん泣きそうな顔だし…
「何よ…」
「職員室の場所分かるか…?」
「分かるわよっ(たぶん)…!!」
何でこんな時にからかってくるかな…
「渚。」
「――…もうっ!!!何!?」
「――…クスッ
やっとこっち向いた。」
「………っ///」
「…ったく…
何で泣きそうな顔してんだよ。」
「だって…奏斗…が…」
「あ。やっぱり原因俺か。
…まぁ、ちょっとした遊び心だな♪」
「は…?」
全く言ってる事の意味が分かんないんですけど。
「だから、久しぶりに、渚を苛めたくなっただけ。」
「――…っ//!!!!」
奏斗は私の顔を覗き込みながら少し笑った顔で言ってくる。
反則だよ…その顔は…///
「…つーか。」
「…?」
「鍵。俺持ってるし。」
ポケットから生徒会室の鍵を出して私に見せてくる。