お嬢様は元ヤンキー!?





「奏斗…」


目の前には愛しい姿。

…やっぱり奏斗の方がカッコいいよ♪


「……顔ニヤけてる。」

「えっι///!!!!」

「で、何してんの?」

「え?
鍵掛かってて扉が開かなくて…」


もう一度押してみるけどびくともしない。


「は?当たり前じゃん。
鍵掛かってるんだったら開かないし。
何考えてんの。」


――――――ムカッ


「そんな言い方しなくてもいいじゃないっ!!!」

「開かない時点で職員室に鍵取りに行けよ。」

「私、今来たのっ!!!」

「じゃあ、早く取りに行けば?」

「―――…っ!!

わ…分かったわよ…」


もー…やだ…何か泣きそう…

何で奏斗と話したらこんなに喧嘩腰になるんだろう…


…職員室行こ…



「渚。」


奏斗に名前を呼ばれて職員室に向かっていた足を止めた。

振り向きはしなかったけど…

たぶん泣きそうな顔だし…


「何よ…」

「職員室の場所分かるか…?」

「分かるわよっ(たぶん)…!!」


何でこんな時にからかってくるかな…


「渚。」

「――…もうっ!!!何!?」

「――…クスッ
やっとこっち向いた。」

「………っ///」

「…ったく…
何で泣きそうな顔してんだよ。」

「だって…奏斗…が…」

「あ。やっぱり原因俺か。
…まぁ、ちょっとした遊び心だな♪」

「は…?」


全く言ってる事の意味が分かんないんですけど。


「だから、久しぶりに、渚を苛めたくなっただけ。」

「――…っ//!!!!」


奏斗は私の顔を覗き込みながら少し笑った顔で言ってくる。

反則だよ…その顔は…///


「…つーか。」

「…?」

「鍵。俺持ってるし。」


ポケットから生徒会室の鍵を出して私に見せてくる。





< 207 / 302 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop