お嬢様は元ヤンキー!?
「えっ!?
8時30分ι!?」
嘘っ!!
今日観たいテレビあったのに!!!!!
学校を後にして駆け足で寮まで戻った。
…………ん?
寮の入り口に誰かいる?
誰だろ…
入り口の壁にもたれ掛かって誰かを待っている感じだった。
男の人かな…?
暗くて顔が見えなかったけど、次の言葉の声で誰かが分かった。
「遅い。」
「……奏斗」
「お前今まで何処行ってたんだよ。もうすぐ9時だぞ?」
腕にしている時計を見ながら奏斗は言った。
「何処だっていいじゃない。
っていうか、私怒ってるんだけど。」
「…ふーん。…なんで?」
「なんでって――…!!!!」
そんなの…
好きなのに、あんな事言われたんだから怒ってるに決まってるじゃないっ!!!!!!
――――…なぁ~んて。
言える勇気もなく…
「……別にっ!!!
…奏斗こそ、こんな所で何してるのよ?」
仮にも生徒会長が。と付け足した。
「夜の見回り♪」
「…そんな仕事あったっけ…?」
「…今作った。」
「で、何でこんな所に居るわけ?」
「…誰かさんが泣いて叫んで生徒会室出ていったから、謝ろうと思って態々部屋まで行ったのに、帰って来てないし。」
「え…」
「折角言おうとしたらいきなり『怒ってる』とか言い出すし。」
「えっ…と…ι」
「…ほんっとあり得ないわ。」
そう言って『はぁ…』とため息をついた。
「な…なんかごめん…」
「別に。」