お嬢様は元ヤンキー!?




…何?
…電話?

携帯のディスプレイを見ると、奏斗の名前が。


「はい?」

《お前今何処にいる?》

「えっ…何処って…自分の部屋だけど…?」

《……今何時か分かってる?》

「んーっと…10時28ふ…」

《………。》

「嘘っ!?ごめん!寝坊した!今から用意するからちょっとだけまって!!

今何処にいるの!?」

《…女子寮の下。》

「えっ…?」

《…早く来いよ。》

「うん…」


電話を切ってベランダに出ると入り口辺りに黒い大きな車とその周りには沢山の女子達。


「やば…急ご…ι」

何故か怒った顔の奏斗が頭に浮かんで怖くなる。










――――――――――――
―――――――――――

~10分後~


急いで用意して部屋を飛び出したのはいいけど…

…あの軍団(女子達)に私飛び込むの…?


それは流石に無理が…ι

でも早く行かないと奏斗機嫌悪くなりそうだし…ι


「---クスッ 緒方 渚様でしょうか?」

「……!?…はい…?」

「私、奏斗様の専属執事の中野と申します。」

男の人基、中野さんは真っ黒な髪にスラッと伸びた背。顔立ちも凄く綺麗…。


「奏斗様がお待ちです。
どうぞこちらへ。」

「えぇっ!? ちょっと中野さんっ!!?」

中野さんは私の手を引いて軍団目掛けてどんどん歩いていく。

女子達の視線が私と中野さんに釘付けになる。


「(痛い…ι(視線が。))」

女子達の軍団は車から離れる様子もない。

どうするんだろ…?




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