お嬢様は元ヤンキー!?




何て言うんだろうと中野さんの様子を伺ってみた。


「…あのさぁ。ハッキリ言って邪魔。退いてくんない?」

「「「………」」」

「………」

え…っと…中野さん…って…こんな人格(キャラ)…?

ビックリし過ぎて誰も声が出なかった。勿論私も。


「どうぞ、緒方さま。」

「……はい…ι」

中野さんが車の扉を開けて車内に入った。

車の中には長い手足を組んでどう見ても怒ってる奏斗がいた。

「遅い。」

「だってぇ…寝坊したんだもん…」

「さっきも聞いたし。
中野、出して。」

「はい。」

奏斗が一言そう言うと車が動き始めた。












――――――――――――
―――――――――――



「ねぇ、奏斗。何処行くの?」

「内緒。…あと少しで着く。」


そんな会話が何度かあったけど答えはいつも同じだった。


「奏斗様、ご到着致しました。」

「ん。渚、降りろ。」

「あ、うん。中野さん、ありがとうございました。」

「いえ、いってらっしゃいませ。」




車を降りるとそこは一面海だった。

「うわぁ~っ!!
すごぉ~い!!綺麗~!!」

「渚、行くぞ。」

「えっ!?
目的地ここじゃないのっ!?」

「あぁ。もうすぐ着く。」

「ふ~ん。」





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