お嬢様は元ヤンキー!?
「……。分かりました。
渚、着いてこい。」
「……うん?」
洋館を出て、家の裏に行くと、そこには立派な庭園と大きなガラス張りの建物があった。
「奏斗?ここ何?」
「温室。」
それだけ言うと奏斗は温室へ入って行った。
その後に私も続いた。
「…うゎぁー!!凄い…綺麗…!」
温室の中は沢山の花が咲いていた。
よく知っている花から珍しい花まで、まるで花畑に来たようだった。
「奏斗!凄い花だね!!」
「あぁ。お婆様は花が好きなんだ。入り口にも花があったろ?」
「うん。どの花も凄く綺麗だったよ。」
「お婆様が聞いたら喜ぶな。…渚、まだ見せたい物がある。」
「え?何?花?」
「あぁ。渚にピッタリの花。」
私にピッタリの花?
そんな花あるのかな?
そう思ったけど何も言わずにまた歩きだした奏斗に着いていった。
温室の中を暫く歩くと大きな扉があった。
「…『SFG』?…何これ?何かの略?」
扉にははっきりと『SFG』と書かれていた。
「『Secret Flower Garden』…つまり、『秘密の花園』。」
秘密の花園……?
奏斗は金色に光る鍵を使って扉を開けた。