お嬢様は元ヤンキー!?
「まさか。」
「じゃあ、なんで?」
「知るか。俺はもともとなんでも出来るんだよ。」
「自慢ですか…ι」
「あぁ。」
「自意識過剰め…」
「何か言ったか?」
「いえ、何も。」
コイツ… 地獄耳かっ!!!
私が言った小さな呟きでも笑顔で言い返された。
「さてと…そろそろ帰ろ? 私は大丈夫だけど奏斗さすがにヤバいでしょ?」
私はそう言うと椅子から立ち上がって扉に向かう。
「渚。」
「ん? ――…キャ…」
振り返るとすぐそこに奏斗がいて、いきなり抱き締められた。
「…奏斗…?」
「…黙って。」
「………」
どうしたんだろう…
何か様子…変…
「手…」
「手?」
「ごめん。」