お嬢様は元ヤンキー!?




「―――……」


『お前の事、大っ嫌いだから。』


…それは今の私にとっては、
意図も簡単に私を壊せる言葉。


「お前が俺の事見るときも、お前が俺の名前言うときも、吐き気するぐらいキモかったよ。」


なんでそんなこと…言うの…?


「まあ、それも今日で終わりだな。


      消え失せろ。」


そう言った時、奏斗の顔は全ての物を憎むような顔だった。

そして途端に溢れだす、私の涙。


「…聞こえたか?『消え失せろ』ったんだけど。

あと、俺の前に二度と現れるな。俺の名前を二度と呼ぶな。分かったな。」




待って…
お願い…涙…止まって…


1つだけ…聞いとかなきゃ…いけないことがあるの…


もう、奏斗の前に二度と現れないから。
もう、奏斗の名前を二度と呼ばないから。


誰か私に少しだけ勇気をください――…





< 278 / 302 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop