お嬢様は元ヤンキー!?
「―――……」
『お前の事、大っ嫌いだから。』
…それは今の私にとっては、
意図も簡単に私を壊せる言葉。
「お前が俺の事見るときも、お前が俺の名前言うときも、吐き気するぐらいキモかったよ。」
なんでそんなこと…言うの…?
「まあ、それも今日で終わりだな。
消え失せろ。」
そう言った時、奏斗の顔は全ての物を憎むような顔だった。
そして途端に溢れだす、私の涙。
「…聞こえたか?『消え失せろ』ったんだけど。
あと、俺の前に二度と現れるな。俺の名前を二度と呼ぶな。分かったな。」
待って…
お願い…涙…止まって…
1つだけ…聞いとかなきゃ…いけないことがあるの…
もう、奏斗の前に二度と現れないから。
もう、奏斗の名前を二度と呼ばないから。
誰か私に少しだけ勇気をください――…