お嬢様は元ヤンキー!?
暁さんは考え方が大人だ…
私はまだそんな風には考えられない。
ジュエルが大切過ぎて、
ジュエルのみんなや純也や翼や波亜南という存在が大切過ぎて、
誰も何も失いたくなくて。
その為には私が華月乱風に行けば良いだけの話で。
なのにみんなをこんなに悩ませて。
本当に自分が嫌になる…
「―――…私が…」
「……渚?」
「…私が…華月乱風に行けば済む…話よ…
それが一番誰も傷つけないで済むの…」
「………だから、「私は!!!」」
「―――…っ!!!…もう…失いなくないの…!!!
大切なものを…大好きな人を…!!!」
―――――…パンッ…
私がそう言った途端、乾いた音ともに、右頬に痛みが走る。
「………」
「―――…っ!!!」
「………!!!…純也!!!」
「お前は…お前は自分が大切じゃないのか?」
「………っ」
「確かにお前が華月乱風に行ったら済む話なんだよ。
それが誰も傷つけずに済む唯一の方法なんだよ。
だけどな、お前が傷つくと分かっていて行かせる俺等の気持ち考えろよ!!!」