お嬢様は元ヤンキー!?
―――――回想…
「渚、"やりたいこと"は見つかったのか?」
そういったのはお父さん、緒方グループ社長、緒方 悠。
「……まだ…かな。」
「まぁ、そう焦るな。あと1週間以内に見つけてくれればいい。」
「……」
1週間以内って!!
十分焦るよ!!!
「父さんはただやりたいことがあるなら、それをやって欲しいだけだ。」
「…うん。」
「見つかったらすぐ言いにきなさい。
楽しみにしてるよ。」
――――パタン
私はお父さんの部屋を出た。
長い長い廊下を歩いて自分の部屋に向かう。
「"やりたいこと"…か。」
別に将来の夢とかもないからこれがやりたいとか特にない。
「どうしよっかなぁ…」
私ももうすぐ高校生か…
普通に日本の学校通う気だったんだけどなぁ…
久しぶりにアメリカの本家戻ったらこれだし。
―――――コンコン
「あっはい!どーぞ」
―――――ガチャ
「渚ーっ!!!」
「ぅえっ!!!!
死ぬ!!お母さん!!!苦しぃ…」
部屋に入って叫びながら抱きついてきたのはお母さん、緒方 深奈。