TIME☆1
「はい、はい。
それまで待ってますよ。」
「大きくなっても
友達でいようね。」
「な、何よぉ~。
いきなりぃ。
照れるでしょ。」

そんな風に笑いながらあたしたちは
教室に戻った。






「お、未央だ」

そう声をかけるのは
隣の浩人くん。

「なに?」
「あのさ、シャーペンかしてよ。」
「なんで、私?」
「だって俺今日転校してきて
友達いないんだもん。」
「あたしだって友達じゃないし。
それに、今日告ってきた仔にいえば?
てか、なんで転校初日に
告られるわけ?」
「あぁ、ちょっとした
知り合いだったから。
てか、なに?
知りたい??」

顔がニヤける浩人くん

は?
私をバカにしてるの?

「べつに」

と言った瞬間
昔の
あのキスシーンが
よみがった。

思わず真っ赤に
なる私の顔。

なんて、マヌケずらなんだろ。


「なに真っ赤に
なってんの?
もしかして・・・、妄想?」
「は?んなわけないでしよ!
もう、いい。
シャーペン貸さないっ!!」
「えー。
ちょっとかしてよ。」
「いや。
他の人に借りて。」
「ケチだなぁ。」
「ケチで結構です!!」


浩人くんは諦めたのか
私の反対側にいる浩人の隣の席の人に
シャーペンを借りていた。

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