TIME☆1
そんな話を
しながら。
私達はお店についた。

あー、知ってる。

って
そりゃあ、そうか。
昔浩人くんと来たんだから。


「ここ、めっちゃ。
おいしいんだ。
俺のおすすめね。」

得意気に話す浩人くん。

うん。それも知ってる。

「ふーん。
じゃあ、このハンバーグで。」

「あっ、それぇ?
俺もそれにする~。」



そして、
そこでありがたく
ごちそうしていただき
食事も終わった。



「あたし、もう帰る」

「え!?
まだ2時だよ。」


だって、この後のことは
もう予想つくもん。
いくら過去を
同じようにしなくちゃ
いけないからって
キスなんて出来ない…。

私は急に席を
立って無表情で言った。

「という訳だから。」

「という訳って何?」

浩人の声が少し低くなる。

「んー…、だからぁ。」

またしてもキスシーンが
頭をよぎる。

「だから…。」

そう、私がいうと
浩人くんは悲しそうな目で
あたしを見る。

そんな顔で見ないでよー。

……うーん。
しょうがない。

「カラオケでもいくか。」

すると
浩人くんの顔が
パッと明るくなった。





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