最愛の人


1人になって…することがないから部屋の中をウロウロして色々見て周った。



クローゼットを開けると明日から通う『桜蘭学園』の制服がかかってた。


前の学校は秦さんが転校する手続きをしてくれたんだって。
友達に挨拶しに行くか聞かれたけどそれを断った。
友達なんて居ないから。それにあたしのことなんてみんな興味ないだろうし…


『桜蘭学園』の編入手続きもしてくれたらしい。
『編入テスト受けてないよ?』って聞いたら『前の学校の成績を見せたらテスト受けなくてもいいってさ』って言われたけど本当だろうか?




真新しい制服に袖を通し、鏡で自分の姿を見た。
今までがセーラー服だったから、ブレザーの制服はすごく新鮮だった。


皺になるのは困るから直ぐに脱いでまたクローゼットにしまった。



その後もウロウロと見て周ったけど直ぐに終わってしまいベットにゴロンと横になった。


ここがあたしの新しい家


色々不安はある。
でもここで頑張っていくんだ。


あたしはもう1人じゃないからきっと大丈夫。




気がつくと眠っていたらしくもう夜になっていた。

ぐぅーって鳴るおなか…
そっか、何も食べてないもんね。


キッチンに行って冷蔵庫を開けて固まった。


うそ…
何も…ない…



時計を見ると…10時になろうとしていた。

なんでさっき色々見てるときに冷蔵庫を開けなかったんだろう?
何もないってわかったら買い物に行ったのに。


この時間だとスーパーは開いてないよね?

コンビニに行くしかないか。

確かここに来る途中でコンビにを通りすぎたはず。



お財布を持ってコンビニに向かったー…

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