最愛の人
俺の女?
ここは・・・繁華街?
少し歩くと凄く煌びやかな通りに出た。
かなり遅い時間のはずなのに凄い人の数。
見慣れない景色にキョロキョロ見渡してると
どんっ!!
当然のように人にぶつかった
「あっ、すみません・・・」
「・・・・・」
謝りながらぶつかった人を見てヤバイッ!!って思った。
怖い…
顔が怖いってわけじゃないんだけど
雰囲気っていうのかな?
この人の持ってる独特のオーラがそう思わせるのかもしれない。
逃げなきゃって思うのに体が動かなくて
声を出したいのに声が出ない。
短い時間のはずなのに凄く長く感じる。
周りの時間が止まっているかのような…
「初美」
聞こえてきた救いの声。
この声によって一気に動き始めたあたしの時間。
さっきまで出なかった声もでるようになって
「みー君…」
「優さん、お疲れ様です!」
あたしとぶつかった怖い人が声を出したのは同時だった。
えっ!?!?
不機嫌オーラを出してこちらを睨んでるみー君より
気になったのはぶつかった怖い人がみー君に頭を下げてること