君を愛した証―上―
〝いつか結婚しようね!!"

あの約束、私は今でも覚えてる。

翔太は・・・覚えてるわけないかぁ。

忘れっぽいしね。

私は15歳。

だから・・・10年くらい前かなッ

「かーれんっ♪」

ガシャーン!!

ものすごい音と共に突っ込んできたのは

親友の井上結花―イノウエ ユカ―。

甘えんぼで、15歳なのに幼顔。

そのギャップが持てるらしい。

何のギャップ・・・?

「いたぁい・・・何よ、結花」

「あのねーっ竜馬君がねっ」

「あーはいはい・・・」

またノロケ話。

結花は竜馬君と付き合っていて

突進してきてはノロケ話を聞かされる。

「でねっ、ついに昨日・・・
処女サヨナラだよぉ」

ブフ-―――――――――――――ッ!!

飲んでいた、いちごみるくを吹き飛ばし
くるりと結花のほうに向く。

「ま・・まぢ?」

「うんっ!
でもぉ、処女で2プレイは少し・・・」

ブボフ―――――――――――――ッ!!

さっきと同じように、いちごみるくを吹き飛ばす。

あんた、どんな経験してんだ・・・。

いちごみるく、無駄になっちゃった・・・。

「それでぇ・・・竜馬君がぁ・・・」

私は延々と貴重な一回目の休み時間を

無駄にした・・・。
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