原色ヤンキーにメガネ
一方通行を入って右に曲がる。

急に道が細くなり、右側にひっそりと小さな神社が見える。

(へぇ、こんなトコに神社なんてあったんだ……。神頼み、しとこ)

良子は今日これからの自分を想像して神様に無事を願うと、また細い道を真夏の太陽にジリジリ焼かれながら歩いた。

(玉置君のお母さん、どんな人だろう?)

良子はすれ違うスーツ姿のキャリアウーマン風の女性を何気なく見ながら思う。

ものすごく話の分かる人で、この窮地から救ってくれたりしないだろうか。

『あら、うちのバカがご迷惑かけて。ごめんなさいね。気にしないで~』と気の利いた恩赦で実刑から救ってくれないだろうか。

さらにここに至るまでの経緯を聞いて、『もう大丈夫よ。私が味方よ』などと宣言してくれたら最高だ。
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