原色ヤンキーにメガネ
「幸い知り合いにコバヤシさんはいねぇからいいけどよ。この前はお客さんがコバヤシさんで大暴れ。『殺せんならやってみやがれ!』って──」

(…………ふ)

「ア……アハ、アハハハハハ……」

それを想像して、突然爆笑し出した良子。

お腹を抱えてヒーヒー言いながら笑う良子に玉置が真顔で

「俺って結構、ドンマイな人生だぜ。ってかヨッちゃん、初めて笑ったな」

と言った。

こんなに笑ったのは本当に久しぶりだった。



その日、最高のネタを見つけた良子がホクホクした気持ちで家に帰り、父と母の爆笑を誘った事は言うまでもない。


< 50 / 271 >

この作品をシェア

pagetop