原色ヤンキーにメガネ
耳まで真っ赤になって『チキショー』とかブツブツ言いながら問題集を解く玉置を良子は、意外に可愛いトコもあるもんだと感じていた。



そして勉強会が終了し、

『送るよ』と言う玉置に『立ち漕ぎはしないで』とお願いして良子は玉置の背中を掴んだ。

ギコギコと音をたてる二人乗りのママチャリ。

赤信号で止まった時、急に玉置が良子を振り返った。

「え?な、何?」

別にマズい事はしてないはず。

怒らすような事はしてないはず。

良子はドキドキする心臓をポーカーフェイスで隠す。

「ヨッちゃん、そんなに携帯小説好きなら……書けば?書いちゃえよ!いいじゃん。ペンネームは──」

「な?ななな?」

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